08/29(月曜日)

はるか先を見すえて---

 

今日の民主党代表選で、野田佳彦財務大臣が次期代表に決定しました。明日には、国会で総理の指名を受けることになります。野田新代表は、これまでも財政健全化などを重視して取り組んできてくれており、落ち着いた人柄で党をまとめてゆく上でも期待しています。

 

私自身は、退任のめどとしていた第二次補正予算、再生可能エネルギー促進法、そして公債特例法の3案件が8月26日までに全て成立し、スムーズに退任手続きを進めることが出来ました。退任後も、再生可能エネルギーの促進は、ライフワークとして取り組んで行くつもりです。

 

実は再生可能エネルギーに関連して、私は最後は「植物党」を作りたい、と思っています。地球を救い、人類を救うのは《植物》だ、と確信しているからです。それは何故か。地球の誕生からの歴史を見れば、一目瞭然です。

 

火星と金星の大気は何からできているか、ご存じですか。実は約95%が二酸化炭素です。そして、45億年前誕生した時の地球の大気も、実は95%以上が二酸化炭素だったと言われています。それが、現在0.04%以下まで減少したのはなぜか。それはすべて、植物の力によるのです。

 

まず、生物を殺す作用の強い太陽からの紫外線の影響を受けにくい海の中で、植物(藻)が発生。その葉緑素による炭酸同化作用で、二酸化炭素が酸素と炭素に分解され、酸素が大気中に拡散しました。その酸素Oからオゾン層Oがうまれ、紫外線を遮断。植物は陸上に上がり、大森林などを作って石炭などの形で炭素を固定化し、酸素の成分が多い今の大気が生まれました。こうした環境の下で、初めて私たち動物が生まれることができたのです。

 

人間が使うエネルギーも、産業革命で石炭を燃すようになるまでは、大半を植物から得ていました。ある学者は、「地球上の植物の1年間の成長分の8分の1だけを利用して、それを腐らせる代わりに全てエネルギーに変換できれば、全人類が現在1年間に使っているエネルギー総量をまかなえる」と試算しています。二酸化炭素を出すプロセスを利用するだけなので、これによって大気中の二酸化炭素の総量が増大することはありません。この様に、風力や太陽光エネルギー以上に大きな可能性を持つのが植物、つまりバイオマス・エネルギーです。

 

これを震災復興の事業にも採り入れるため、まず、がれきの中の木材を活用し、将来は林業から出る端材を活用するバイオマス発電所の調査費を、10件分1億円、2次補正予算でつけました。本格的事業は、第3次補正で対応して欲しいと思っています。

 

---最後に好きな事を書いてしまいましたが、カンフルブログも、これで最終回となります。私個人の思いを、もっと語りたい場面もありましたが、総理という立場で許される範囲で、できるだけ率直に述べてきたつもりです。これまでお読みいただいた皆様、どうもありがとうございました。

08/29(月曜日)

最終話【全力】「最後の1日まで」... 退任直前の取り組みと、これから

 

退任表明会見を終えた後、「自分の責任」と福島に出向いた菅総理。僧侶・玄侑宗久氏(復興構想会議委員)の"あの言葉"を、以前訪問先の被災地にも書き残し、今、退任後の責任の取り方としても実践していこうとしています。

 

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<8月26日 退任表明会見>
総理:本日をもって民主党の代表を辞任し、そして新代表が選出された後に、総理大臣を辞することといたします。

 

   退任表明会見の翌日。菅総理が向かった先は...福島でした。

 

<インタビュー>
総理:「5年とか10年とか、あるいはさらに長い期間ですね、帰ることが難しい所もあり得る」という厳しい話ですので、(次期総理ではなく)私の段階できちんとお伝えしておくことが、3月11日に総理大臣としていた者の責任ではないかと、こう思って行ってきたわけです。

 

<8月27日 福島県庁で総理の話を聞き終えた佐藤知事>
知事:県民にとっても本当に辛い、重い話をされました...

 

   この知事の言葉の背後にあるもの――総理は、震災後6回の福島訪問で、
   たくさんの避難者の方々と直接話をしてきました。

 

KAN-FULL TV18話より――福島の避難所で、総理に直訴する方々>
女性(泣きながら):家に帰りたい...

 

男性(物静かに):出来るだけ"近い"(帰れる)富岡町にしてください。今は、アメリカよりも遠いんですよ...

 

<インタビュー>
総理:全員がですね、「以前の生活に戻りたい」「以前の場所に帰りたい」と、本当に強い希望を口々に言われていました。そういう人たちの顔を思い起こすとですね、(長期間帰れない所もある、という県知事への)今日の報告は、非常に辛い部分も率直なところ、ありました。

 

<再び、8月26日 退任表明会見>
総理:最後の一日まで、この(原発事故)問題に力を注いでまいります!

 

   辞任会見でのこの言葉通り、ここ数日だけでも、
   放射性物質による汚染対策について、
     ●司令塔となる組織の設置や
     ●今後の基本方針の確定
     ●予算支出の閣議決定
     ●汚染された瓦礫の処理を国の責任とする法案の成立。
   更に、
     ○原子力行政を改革する準備室のスタート
     ○再生可能エネルギー促進法の成立
     ○国と地元の行政責任者らが一堂に会する「復興再生協議会」の初会合
   ――など、政策は着実に進んでいます。

 

8/25(木)・「放射性物質対策"連絡調整会議"」始動
           ...《省庁横断》の司令塔
  26(金)・「"除染実施基本方針"」決定
           ...2年後に線量50%減、等
       ・"除染費用2200億円"の支出を閣議決定
       ・「放射性物質"環境汚染対処特措法"」成立
           ...汚染がれきは《国の責任で処分》、等
――――――――――――――――――――――――――――――
8/26(金)・「原子力安全規制"組織等改革準備室"」設置
           ...《原子力安全庁》(仮称)の発足準備
       ・「"再生可能エネルギー促進法"」成立
  27(土)・「原子力災害からの"福島復興再生協議会"」

 

<インタビュー>
総理:各担当大臣も、現場の色々やってくれている役所のみなさんも私と一緒にですね、とにかく最後の最後までやるところまでやって、「バトンを渡すところは近くに見えてきたけども、きちんと渡すまではしっかり走っていよう」という雰囲気で、みんな仕事をしてくれています。

 

   被災地のボランティアセンターの寄せ書きに、こんな言葉を記していた、
   菅総理。

 

<6月11日 岩手・釜石市 ボランティアセンター
壁の模造紙に書き込む総理――その言葉は『決然と生きる』>

<インタビュー>
総理:この事(東日本大震災)を総理大臣として経験し、それに対して色々と対策を打ってきた責任者として、総理という立場を辞めたからといって、一切責任はなくなりましたという事ではない。いろんな被災者の皆さんの声を、今度は総理という立場ではありませんが、現地にこれまでと同じように、時折足を運んで話を聞いて、伝えるべきところに伝えていきたいなと。こんな風に思っております。

 

   これまで27回にわたってお伝えしてきた、KAN-FULL TV。
   この第28話が、最終回となります。

 

<インタビュー>
総理:このKAN-FULL TVを見ていただいた方には、私がどんな思いを持ってどんな活動をしているのか、かなり分かっていただけたんじゃないかなと思っています。熱心に見ていただいた皆さんに、本当に心から、お礼を申し上げます。

 

   -ありがとうございました-

 

08/29(月曜日)

菅政権の仕事・総括報告(5):大震災からの復旧・復興とエネルギー政策の転換

 

菅政権のこれまでの取組を振り返るシリーズ最終回は、3・11以降の大震災への対応と、エネルギー環境戦略の再構築を取り上げます。
(赤数字は、シリーズの通し番号です。)

 

《東日本大震災からの復旧》

政府は、大震災発災直後から、警察・消防・自衛隊・海上保安庁等のマンパワーを集中的に投入し、被災者の救出・救助活動に全力を挙げるとともに、被災者の生活支援を実施してきました。特に、自衛隊については、発災翌日、総理から自衛隊の派遣態勢を10万人規模に増強するよう指示をし、自衛隊は、最大時約10万7千名という自衛隊史上最大規模の災害派遣活動を展開[48]し、人命救助から被災者生活支援まで極めて重要な役割を果たしました。

がれき処理については、災害廃棄物の発生量が非常に多い中、市町村の努力により撤去が着実に進捗しています。既に9割を超える市町村で住民が生活している場所の近くにあるガレキは撤去が完了し、残りについても8月末までに撤去[49]の見通しとなっています。また、主なライフラインや交通についてもほぼ復旧しています。

被災者の住まいを確保するために、仮設住宅約4万9千戸が既に完成しており、民間賃貸住宅なども併せれば、計約11万戸を確保[50]しました。

また、避難者へ必要な情報を提供するため、いわゆる避難所での「壁新聞」、ハンドブックやチラシを作成・配布するとともに、テレビやラジオ、ツイッターなどを通じた被災地向け特別広報体制を展開[51]しました。

 

《大震災からの復興に向けた取組》

震災からの復旧・復興のため、発災3日後から予備費を順次活用したほか、4兆円規模の第一次補正予算(4月28日提出、5月2日成立)、2兆円規模の第二次補正予算(7月15日提出、同25日成立)など、必要な財政措置を機動的に実施[52]しました。

また、「東日本大震災復興構想会議」を設置[53]し、4月から計12回開催。6月25日に「復興への提言 ~悲惨のなかの希望~」が取りまとめられました。また、6月20日に「東日本大震災復興基本法」が成立[54]し、これに基づき、6月27日に復興対策本部を設置[55]しました。

上記会議の提言を踏まえ、7月29日には、復興対策本部で「東日本大震災からの復興の基本方針」を決定[56]し、国による復興のための取組みの全体像を明らかにしました。●「復興特区」制度の創設や、●「使い勝手のよい交付金」の導入、●復興の事業規模と財源、●各種復興施策、●原子力災害からの復興、●復興支援の体制---等を盛り込んでいるところです。

 

《原発事故の収束・賠償に向けた取組》

福島原発事故の収束にあたっては、政府・関係者が一体となってとりまとめた「ロードマップ」に沿って、循環注水冷却システムが稼働し、安定的な冷却を実現したほか、新たな放射性物質の放出も抑えられており、「ステップ1」の目標を達成[57]しました。

これを踏まえ、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられている」という「ステップ2」の目標に向けて、冷温停止状態の達成に向けて取り組んでいるところです。

原子力災害に関しては、避難区域等の見直しに関する考え方を決定[58]し、一定の条件が整った段階で、避難等の指示を速やかに見直す考え方を整理しました。また、福島県が創設する「原子力被災者・子ども健康基金」への補助[59]を通じて、住民の長期的な健康管理や除染活動を支援しています。

原子力損害に対する賠償については、8月に「原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」を策定[60]しました。また、「原子力損害賠償支援機構法」が成立[61]し、被害者に対して迅速かつ適切な損害賠償等を実現させる支援体制を整備したところです。

 

《エネルギー政策の転換に向けた問題提起》

東日本大震災を踏まえ、エネルギー政策の転換に向けて、様々な取組を行いました。菅総理は、「発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合を2020年代のできるだけ早い時期に少なくとも20%を超える水準とする」という目標をOECDでのスピーチで表明[62]したほか、7月13日の記者会見で"原発に依存しない社会"を目指すべきとの考えを明らかに[63]しました。

こうした発言を踏まえ、政府として「新たなエネルギー・環境戦略のための中間的な整理[64]を行い、現行のエネルギー政策の考え方をゼロベースで見直し、新たなベストミックスの実現に向け、原発依存度低減のシナリオの作成や原子力政策の徹底検証などを行うことを決定しました。

また、再生可能エネルギー源を用いて発電された電気について、国が定める一定の期間・価格で電気事業者が買い取ることを義務付ける法案(再生可能エネルギー特措法)を提出し、同法案は、8月26日に成立[65]しました。

 

《既存原発の事故防止策》

今後30年以内にマグニチュード8程度の想定東海地震発生の可能性が高いという特殊事情を考慮し、国民の安心・安全のため、中部電力浜岡原子力発電所の運転停止要請を決断[66]しました。

加えて、欧州のストレステストを参考にした原発の安全評価を導入し、現行法令に基づく原子力安全・保安院による安全性の確認に加えて、原子力安全委員会が関与する形で、新たな手続き・ルールに基づく総合的な安全評価を行うこととする政府方針を決定[67]しました。

また、5月、原発事故の調査・検証を国民の目線に立って開かれた中立的立場から多角的に行う「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会」の設置を閣議決定[68]しました

さらに、原子力安全・保安院の原子力安全規制部門を経済産業省から分離し、環境省の外局として原子力安全庁(仮称)を設置し、その下に原子力安全規制に関する業務を一元化することを閣議決定[69]しました。

 

以上、5回シリーズで、菅政権の仕事の総括を御報告しました。色々な事が新しく始まりましたが、どの仕事も、まだまだ道半ばです。総理官邸は、これからも、ホームページなどを通じて、政策をわかりやすくお伝えしてゆくことに努めてまいります。

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