12/13(月曜日)

島根「鳥インフルエンザ」蔓延阻止に大きな一歩

-初動から防疫措置完了まで~危機管理はこう動いた-

 

「島根県の養鶏場で、複数の鶏が死亡している」―――農林水産省から官邸に、この第一報が飛び込んだのは、11月29日深夜のことでした。

 

第一報の時点で、致死率の高い強毒型のウイルスである可能性が考えられました。感染力が強い、高病原性鳥インフルエンザか? だとすると、初期の対応を誤れば次々と周辺の養鶏場に蔓延し、大きな被害が出るおそれがあります。農林水産省は、ただちに同夜11時15分、「高病原性鳥インフルエンザ防疫対策本部」を開催。症状等から"疑似患畜"を判定して殺処分に踏み切るか、勇み足を避けるため最終的な確定診断を待つか―――重大な判断を、即時に求められました。

 

誰もが、宮崎県での口蹄疫の経験のことを考えていました。感染拡大を阻止するためには、迅速な初動対応が何よりも重要です。対策本部が下した結論は、確定診断を待たぬ早期の殺処分。前例の無い決断でした。同時に、専門家から成る緊急支援チームの派遣など、防疫方針も決定されました。

 

危機管理上の重要課題と捉えた菅総理は、同夜11時半には、鹿野農林水産大臣に電話。迅速・的確な対応を取るよう指示しました。また、総理自身を本部長とする「鳥インフルエンザ対策本部」の設置も直ちに決め、翌30日の朝8時半過ぎから早速、第一回の会合を招集しました。「何としても蔓延を防止する。全力を挙げて対応するよう」―――総理はこの席で、全閣僚に対し指示を発しました。

 

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鳥インフルエンザ対策本部で指示する菅総理

 

続いて、同じ30日午前。内閣危機管理監を中心に、関係省庁の局長クラスを集めた「新型インフルエンザ及び鳥インフルエンザ等に関する関係省庁対策会議」を官邸で開催。こうして、農林水産省を中心に、関係省庁、島根県、隣の鳥取県等が一丸となっての取組が始動しました。

 

今回異変が起きた農場では、約22,000羽の鶏が飼育されていました。これがもし高病原性鳥インフルエンザであるなら、まず第一に蔓延を防ぐために、感染した疑いのあるこの農場の鶏全ての殺処分と焼却、農場の消毒を、短時間のうちに行わなければなりません。これらはすぐに実行に移され、加えて、他の養鶏場への感染の有無の確認を行いました。さらには、この農場へ通じる道路の通行を遮断。周辺の交通の主要地点13か所に消毒ポイントを設置し、防疫措置等に取り組みました。

 

この日のうちに、松木農林水産大臣政務官が現地入り。地元と政府との密接な連携を図りました。警察は、消毒ポイントでの交通整理。国土交通省による、夜間照明。環境省は野鳥の異常の有無の調査(12月4日には、樋高環境大臣政務官が現地入り)など、各省庁一体となった対応が同時展開されました。

 

こうして対策が進む中、いよいよ確定診断がもたらされました。大量殺処分は、既に行われた後。結果は―――今回の鶏たちの死因は、鳥インフルエンザウイルス。それも、強毒型のH5N1亜型である、という結論でした。

 

かくて、第一報から7日目の12月5日には、発生農場での防疫措置を完了。このまま完了後21日間、移動制限区域内で新たな発生が認められなければ、今月27日午前零時をもって、移動制限は解除されることとなります。

 

このようにして今回は、蔓延防止のための第一歩を確実に踏み出すことができました。しかし、今後とも警戒は強める必要があります。政府としましては引き続き、気を緩めることなく、国民生活の安心・安全のため、次なる発生予防等に全力を挙げてまいります。

 

※より詳細な鳥インフルエンザに関する情報はこちら(農林水産省HP)

 



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