02/17(木曜日)

【シリーズ】23年度予算ここがポイント![4]

- 地域のパワーを源泉に日本の元気復活へ -

 

23年度予算案のポイントをご紹介するシリーズの第4回目。
今回は、地域主権改革や「総合特区制度」の取組について解説します。

 

地域主権改革~地域のパワーを活かせる国への大転換
「急な海外出張。急いでパスポートをとらなければ!」
そんな時、わざわざ都道府県の窓口まで行くのは、時間がかかって大変。もっと身近な市町村で手続きができれば・・・。

 

全国で初めてこれを実現したのは、中国地方のほぼ中央に位置する、広島県三次(みよし)市でした。平成18年度から、パスポートの交付申請が市役所で行えるようになり、市民から「近くで申請できるので便利になった」と好評を得ています。

 

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    広島県三次市                   パスポート交付申請窓口

 

三次市では、市からの提案で、パスポートの交付申請業務を含め97の事務を県から移譲を受け、住民に身近なサービスをみずから実施。「決してサービスの質を低下させない」というポリシーの下、質の高い市民サービスを提供しています。

 

こうした意欲にあふれた主体的な取組が全国に広がれば、各地域で住民のニーズに沿った創意工夫を凝らした行政サービスが展開され、より暮らしやすく、活気ある社会の実現につながります。
そこで、地域の力が最大限活かされる国づくりのため、政府が取り組んでいるのが、「地域主権改革」です。

 

地域主権改革は、
① 住民に身近な行政をできるだけ地方自治体が担うことができるようにし(国と地方の役割分担の見直し)、
② 地域の住民が、自らの判断と責任において、地域が抱える様々な課題に取り組むことができるようにする(住民主体の発想への転換
ことを目指すもの。
 明治以来の中央集権的な体質を脱して、日本の国のあり方を大きく転換する改革です。

 

「地域自主戦略交付金」~地方の自主性の発揮を財政面で担保
改革を大きく前進させるため、政府がまず取り組むことにしているのが、いわゆる"ひも付き補助金"の一括交付金化
平成23年度は第一段階として、投資的な補助金(※)の都道府県分を一括交付金化し、地域で自由に事業を選択できる「地域自主戦略交付金」を新たに創設します。

 

※投資的な補助金:各種社会資本整備など固定的な資本の形成にかかるもので、支出の効果が長期にわたる経費に関する補助金。

 

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地域自主戦略交付金

 

"ひも付き補助金"とは、国から使い道を限定して支給される、その名のとおり、国のある特定の事業と「ひも付けられた」経費です。
使い道のほか、事業の条件などが細かく定められており、地方の実態に合った形で使いにくい、国から地方への行き過ぎた干渉の原因になる、無駄が生じやすい、といった様々な問題が指摘されています。

 

これを廃止し、地方が自ら使い道を選べる財源にする、というのが、一括交付金化の考え方です。

 

23年度予算では、道路・河川・公園・上下水道の整備、農地や漁港の整備などについて、それぞれにどれだけの予算を使うのか、各都道府県が主体的に考え、決めることができるようになり、地方の知恵や創意が生かされるとともに、より効率的・効果的に財源を活用できます。

 

この一括交付金、昨年10月に各府省から提出された財源は、わずか28億円でした。しかし、これでは抜本的な改革にはほど遠いと、菅総理から全閣僚に強く指示し、5120億円の財源を確保しました。

 

さらに、平成24年度には、投資的な補助金の市町村分にも範囲を広げ、合計1兆円規模で実施していきます。

国の出先機関改革~「原則廃止」に向けアクション・プラン実行へ
一括交付金化と並んで、現在、政府が力を入れているのが、国が地方に設置した出先機関の改革です。平成22年度末現在、国の行政機関の定員約30万人のうち約19万人は、出先機関の職員が占めています。

 

政府では、出先機関の「原則廃止」の姿勢の下、ゼロベースで見直しを行い、昨年12月28日、その具体化に向けた「アクション・プラン」を決定しました。

 

「アクション・プラン~出先機関の原則廃止に向けて~」(平成22年12月28日閣議決定)

 

今後は、「アクション・プラン」に沿って、改革を具体化し、実行する段階に入ります。地域主権戦略会議(※)の下に設置された「アクション・プラン」推進委員会の下で、出先機関の事務や権限を移す受け皿となる体制づくりなどに着手し、具体的な成果を上げていきます。

 

地域主権戦略会議:地域主権に関する施策を検討し実施していくため、平成21年11月17日に内閣府に設置された会議

 

「総合特区制度」~地域発の大胆な提案を、地域力アップの突破口に
こうした地域主権改革の取組のほか、地域の活力を生かした新たな取組、「総合特区制度」の創設も進めます。

 

 「総合特区制度」とは、地方自治体からの我が国の成長につながるような取組の提案について、国が「特区」として認定し、規制・制度の特例措置のほか、税制・財政・金融上の支援などを、総合的に実施する、新たな制度です。

 

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「総合特区制度」の概要

 

※「総合特区制度」の仕組みの詳細はこちら(PDF)

 

地域の大胆な提案を突破口に、環境・次世代エネルギー、バイオ・ライフサイエンスなど日本の成長のエンジンとなる分野での国際競争力の向上や、地域資源を最大限に活かした地域力の向上を目指します。

 

制度設計の参考のために昨年実施したアイディア募集では、たとえば、エネルギーの地産地消・資源リサイクルによる地域の活性化、医療・介護・福祉が連携した地域システムの形成に関連した提案などが、延べ278団体から、計450件が寄せられました。

 

今後、現在開会中の国会で関連法律や予算の成立を目指し、平成23年度から、地方自治体からの提案の募集、特区の指定など、取組を本格的に実施していくことにしています。

 

地域にある資源や潜在力を活かし、将来にわたってより活力のある魅力あふれる社会をつくる。
こうした取組の主役は、地域で生活する、わたしたち一人一人です。
 
【関連リンク】
 ・内閣府23年度予算案(PDF)
 ・地域主権戦略大綱(平成22年6月22日閣議決定)
   [概要](PDF)  [本文](PDF)
 ・地域主権改革の主要課題の具体化に向けた工程表(PDF)

 



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