08/12(金曜日)

「一人ひとりを包摂する社会」へ 緊急政策提言!

 

既にKAN-FULL TVでも紹介しました「一人ひとりを包摂する社会」特命チーム。福山官房副長官を座長とし、本年1月の立ち上げ以降、精力的な活動を続けています。
え、「ホウセツ」って何? という反応がなされがちだった政権交代当初に比べると、菅総理が国会での演説でも使った「社会的包摂」という概念は、着実に社会に定着してきているのではないでしょうか。
今回のこのコーナーでは、特命チームが昨日(10日)とりまとめた「社会的包摂政策に関する緊急政策提言」の内容を中心に、これまでの取組をご紹介します。

 

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「一人ひとりを包摂する社会」特命チーム会合であいさつする菅総理

 

震災で重要性を増す「社会的包摂」
一人暮らし高齢者、児童虐待、不登校、DV、離婚、貧困、孤独死、そして自殺...そうした社会の中で孤立している人々を、どうやって社会から排除することなく包摂していくのか。その具体策を省庁横断的に検討する特命チームが、まさに議論を本格的に開始した矢先、東日本大震災が発生しました。

大震災によって、私たちは、「被災地で生活の基盤を失った、一人ひとりの被災者の方々をどう孤立から救うか」というテーマに直面しました。過去の地震災害の際には、高齢者の孤独死が問題になったとの調査もあります。

《社会的包摂》のための政策は、震災という新たな文脈が加わって、今、より重要性と緊急性を増していると言えるでしょう。

 

社会的包摂を進める三本柱
社会的包摂を進めるための対応をどこから進めていくべきなのでしょうか。それを3つの柱としてまとめたのが、今般の「緊急提言」です。
3つの柱とは、
(1)社会的排除のリスクについての実態調査
(2)先導的なプロジェクトの実施
(3)ワンストップでの相談事業の実施です。

それぞれの内容を見てみましょう。

 

(1) 社会的排除のリスクについての実態調査
教育の機会の不足が不安定な就労につながり、貧困に陥るリスクを高める、といった形で、社会的排除のリスクは「連鎖」していく、と言われます。
果たしてどういう経路でこうしたリスクの「連鎖」が起きていっているのか。そして、現行のセーフティネットがどのような点で対応できていないのか。震災の発生は、どういう影響を与えるのか。
・・・そういった点を精緻に分析することが、具体的な政策対応を考える上での「基礎工事」として、極めて重要です。

 

(2) 先導的なプロジェクトの実施
これまでも、「包括的に」「関係機関と連携して」といった言葉で、社会的な弱者を救おうという試みは多々なされてきました。しかし、こうした「連携」の実質的な内容が担保されていないため、例えば、高校中退で居場所がなくなってしまった若者、家庭環境などで学習や発達に遅れのある小中学生、といったところが手薄になっていると言われます。
政府は、新成長戦略の目玉の一つとして、個人個人の状況に合わせた支援体制の整備として「パーソナル・サポート」サービス支援を進めています。これを拡充して、上記のような既存の支援策からこぼれ落ちてしまっている人にも手を差し伸べることができるよう、関係者の連携体制を構築し、人材育成を進めていきます。

 

(3) ワンストップでの相談事業の実施
様々な支援事業を実施しても、そうした支援にたどりつかず、生活困難に陥る人がいてはなりません。生きにくさ、暮らしにくさを抱える人々が、いつでもどこでも相談でき、適切な支援を受けられるようなワンストップ型の相談支援が必要です。
NPOや公的な団体が行うこうした聞き取りや寄り添い支援を行える「コールセンター」を設置する場合、それに政府としても支援することを検討していきます。

 

「社会的包摂」は、政府の基本方針
特命チームの活動のおかげで、政府全体の政策の方針にも次々と《社会的包摂》の考え方が取り入れられてきました。
大震災からの復興にあたっても、復興構想会議の提言やそれを踏まえた政府の復興基本方針の中でも、はっきりと《社会的包摂》を進めていくことが書き込まれています。また、これまで何回かにわたってシリーズで紹介しています「社会保障・税一体改革」の成案にも明記されています。
今般のとりまとめは、《社会的包摂》を社会の中に当たり前のものとして定着させる第一歩です。今後、これを政策の上でも具体化させ、大きく育てていくことが何より重要です。3つの柱を実現していくべく、被災地三県を中心に、第三次補正予算を含め、全国的に対応していきます。そのことによって、被災地の復興にも、そして日本全体の再生にもつながっていくことを期待したいと思います。

 



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