08/12(金曜日)

節電の夏! 電力需給の「見える化」と政府の取組

 

東日本大震災の影響による電力不足。この夏、計画停電を何としても回避するために、節電を国民の皆さんにお願いしています。

 

立秋を過ぎたとはいえ、暑さはこれからが本番。今回のこのコーナーでは、節電について政府のいろいろな取組をご紹介します。

 

P201108121 ←こちらのサイトで、今回の記事でご紹介するさまざまな情報がご覧いただけます。

 

企業や家庭での節電のおかげ!

 

毎日の電力需給の状況は、政府と電力会社が提供している毎日の「でんき予報」を見ていただくと分かるようになっています。

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図1:ある日の「でんき予報」

 

テレビやラジオでも、朝晩の天気予報とあわせて、「でんき予報」を流していただいています。
「明日の東京電力管内では、午後2時台が消費電力のピークで、最大使用率は80%となる見込みです」といったアナウンスを聞かれたことがあるのではないでしょうか?
電力会社ごとに、時間ごとの電力の需要量の変化昨年との比較も分かるようになっています。(ここをクリック

 

皆さんの中には、こうした情報に何日か接しておられて、

 

「最大使用率が8割台にはなるけど、およそ90%を超えたりしないじゃないか!」

 

「実はこの夏の電力は足りているのではないか?」

 

・・・などと感想や疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

 

お答えします。

 

実は、夏の対策を検討していた5月頃の想定と比べると、電力需要が相当に減っています
政府として、例えば、東京・東北電力管内においては「昨年の最大ピーク電力と比べて15%カットする」という目標を掲げさせていただいていますが、7月平均では、東京電力管内においては昨年同期比で約20%、東北電力管内においては約18%の削減を達成しました。

 

この削減について、梅雨明けのタイミングや昨年との気温の差など様々な要因があり、一概に説明することは難しいところです。夏の暑さで冷房の使用が予想以上に伸びたりすると、需要がどうなるかはなかなか正確には見通せません。東日本大震災の影響で企業活動が100%の水準には戻っていない、といった事情もあるでしょう。
ただ、1つ明らかなことは、皆さんの節電があったからこそ、計画停電になるような事態が回避されている、ということです。

 

 

「いざ節電」に備えて、需給ひっ迫お知らせサービスのご登録を!!

 

8月に入り、電力需要は増加の傾向にあり、特に東北電力では供給力が低下しています。引き続き、熱中症にならないよう、無理のない範囲での節電にご協力をお願いいたします。

 「節電をするにあたって、全体の電力の需給がいつ厳しくなるのかもっと具体的に分かれば、更なる節電にも協力しやすい」といった声を踏まえて、政府は、「緊急地震速報」にならい、「電力需給逼迫警報」を出すことにしています。

 

皆さんの節電努力にも関わらず、電力供給と電力需要の差が3%未満となる見込みとなった場合は、前日の18時までに電力需給ひっ迫警報の第1報が出されます。当日の7時30分または8時30分の段階で引きつづき状況が改善していない場合には、電力需給ひっ迫警報の第2報が出されます。

 

 この警報が出た場合には、更なる節電へのお願いをすることになります。東京電力・東北電力管内の皆様を対象に、携帯電話・スマートフォンへ需給ひっ迫状況をお知らせするサービスを開始しました。お知らせが届きましたら、より一層の節電にご協力お願いします。

 

※ 需給ひっ迫お知らせサービスについて、詳しくはこちら

 

 

節電の取組-政府の率先実行の数々を紹介します

 

政府としても率先して節電に取り組むべく、各省庁は「節電実行計画」を作成し、使用最大電力▲15%以上を達成するため、様々な取組を進めています。いくつか《先進的》なものをご紹介します。
(皆さんから寄せられている節電のアイデアについては、節電アクションサイトをご覧ください。)

■執務室や廊下での節電

霞が関の各省庁の建物に出入りされた方々の多くは、「真っ暗に近い廊下」「ほとんど止まっているエレベーター」「冷房の抑制で《生暖かい》会議室」を肌で実感されているのではないでしょうか。こうした「節電三点セット」は、多くの政府の建物での一般的な風景となりつつあります。ある役所の廊下では、日中でも真っ暗で、前から近づいて来る人の顔が全く見分けられないくらいです。

■今こそスーパー・クールビズ!

環境省がこれまで提唱してきた「クールビズ」。今年6月からは、「スーパー・クールビズ」へと《進化》を遂げました(*1)。

これまでの「28℃の室温設定」「ノー上着などの軽装」といった取組から、更に踏み込んで、「軽装の強化」のみならず、勤務時間のシフトや休暇の分散化などの「ワークスタイルの変革」が奨励されています。

*1「クールビズ」と「スーパー・クールビズ」の違い

スーパー・クールビズ運動の《総本山》、環境省の執務室では、さっそく実践して、「ポロシャツ」「かりゆしウェア」(*2)で勤務している職員があちこちで見受けられます。 

*2かりゆしウェア:沖縄で作られた、沖縄らしさを表現した軽装。公式の場においても着用されている。

「だだ自分が涼しいだけ」では、ビジネスTPOの観点から抵抗を感じる向きもあります。そこで、「カラーTシャツとサンダルは執務室だけ」といった配慮をしています。

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写真1:「かりゆしウェア」で勤務する環境省職員

オフィスでは、冷暖房に次いで、照明が多くの電力消費源となっています。

ここでも先進的な取組を進めるのは環境省。日中は部屋の蛍光灯は原則として消し、職員一人一人がLED電灯のスタンドで光をとって作業をしています。

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写真2:LEDの光のみで仕事をする環境省の執務室

なんだか洞窟の中で仕事をしているようですが・・・。もちろん、労働環境として必要な明るさは確保。

ちなみに、この部署に配布されているLED電灯の多くは、節電技術に関する研究開発プロジェクトで試作したものを再利用し、現場で使っているそうです。

窓は当然に二重ガラス。廊下は真っ暗。かなりの徹底ぶりです。

■働き方の変革こそ、節電アクションの真髄!

「節電ファッション」や「照明・冷房の節約」だけが節電の取組ではありません。

節電をきっかけとして、日本人に長年染みついた働き方の《慣行》を《意識》レベルから変えるチャンスにしようと、政府でも様々な試行錯誤を続けています。

夏の電力需給は、ピーク時の最大使用電力をどう減らすかという問題です。そのため、活動のピーク時の時間帯を分散することが少なからず、全体の電力需要のピークオフに貢献することになります。

政府の中でも、果敢(?)に「輪番休業」の試行を始めました。先ほどからご紹介している環境省では、7月からお盆の前の週まで、土曜日に出勤し、その代わりに「部局」毎に日を決めて、平日を休日にする、という取り決めをし、実行してきています。

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図2:7月から8月前半までの輪番休業の表

これまでの役所の業務の「常識」からすると、「え、平日に勝手に休みにして、その日の窓口業務に支障をきたすのではないの?」といった疑問が出てくるところです。そこは、当番制でうまく処理できる体制としています。

平日、輪番休業に当たっている日にやむなく出勤する人たちは、普段の広い執務室で仕事をしては、輪番休業の意味がなくなってしまうので、1つの狭い会議室などに集まって仕事をしています。

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写真3:節電効果を上げるため、一か所に集まって仕事

これまで休みだった土曜日に出勤し、平日を休みにすることについて、職員によれば、土曜日の方が静かに作業できるので、かえって仕事の効率はいい、といった反応もあるそうです。

このほかにも、かなりのエレベーターが停止しているので、昼休み時間の混雑を緩和するため、昼休みを「輪番」にして、11:00~、11:30~、12:00~に分けたり、テレワークを活用したり、といったことも併せて実行しています。環境省は、こうした取組でピーク電力を30%以上も削減をしているそうです。

節電をきっかけとした働き方の変革は、多くの企業にも取組が広がっています。ノー残業デーの設定、「シエスタ」(昼寝)の実施、平日休業と土日出勤、早朝への出勤時間のシフト...

「節電アクション」のページに、企業の多数の取組例が記載されていますので、これも参考にしていただきたいと思います。

この電力不足を後ろ向きにとらえるのではなく、ゆとりある新しい働き方を広げるきっかけにする。そういう前向きな気持ちで、みなさんも取り組んでみませんか?

 



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