08/29(月曜日)

菅政権の仕事・総括報告(5):大震災からの復旧・復興とエネルギー政策の転換

 

菅政権のこれまでの取組を振り返るシリーズ最終回は、3・11以降の大震災への対応と、エネルギー環境戦略の再構築を取り上げます。
(赤数字は、シリーズの通し番号です。)

 

《東日本大震災からの復旧》

政府は、大震災発災直後から、警察・消防・自衛隊・海上保安庁等のマンパワーを集中的に投入し、被災者の救出・救助活動に全力を挙げるとともに、被災者の生活支援を実施してきました。特に、自衛隊については、発災翌日、総理から自衛隊の派遣態勢を10万人規模に増強するよう指示をし、自衛隊は、最大時約10万7千名という自衛隊史上最大規模の災害派遣活動を展開[48]し、人命救助から被災者生活支援まで極めて重要な役割を果たしました。

がれき処理については、災害廃棄物の発生量が非常に多い中、市町村の努力により撤去が着実に進捗しています。既に9割を超える市町村で住民が生活している場所の近くにあるガレキは撤去が完了し、残りについても8月末までに撤去[49]の見通しとなっています。また、主なライフラインや交通についてもほぼ復旧しています。

被災者の住まいを確保するために、仮設住宅約4万9千戸が既に完成しており、民間賃貸住宅なども併せれば、計約11万戸を確保[50]しました。

また、避難者へ必要な情報を提供するため、いわゆる避難所での「壁新聞」、ハンドブックやチラシを作成・配布するとともに、テレビやラジオ、ツイッターなどを通じた被災地向け特別広報体制を展開[51]しました。

 

《大震災からの復興に向けた取組》

震災からの復旧・復興のため、発災3日後から予備費を順次活用したほか、4兆円規模の第一次補正予算(4月28日提出、5月2日成立)、2兆円規模の第二次補正予算(7月15日提出、同25日成立)など、必要な財政措置を機動的に実施[52]しました。

また、「東日本大震災復興構想会議」を設置[53]し、4月から計12回開催。6月25日に「復興への提言 ~悲惨のなかの希望~」が取りまとめられました。また、6月20日に「東日本大震災復興基本法」が成立[54]し、これに基づき、6月27日に復興対策本部を設置[55]しました。

上記会議の提言を踏まえ、7月29日には、復興対策本部で「東日本大震災からの復興の基本方針」を決定[56]し、国による復興のための取組みの全体像を明らかにしました。●「復興特区」制度の創設や、●「使い勝手のよい交付金」の導入、●復興の事業規模と財源、●各種復興施策、●原子力災害からの復興、●復興支援の体制---等を盛り込んでいるところです。

 

《原発事故の収束・賠償に向けた取組》

福島原発事故の収束にあたっては、政府・関係者が一体となってとりまとめた「ロードマップ」に沿って、循環注水冷却システムが稼働し、安定的な冷却を実現したほか、新たな放射性物質の放出も抑えられており、「ステップ1」の目標を達成[57]しました。

これを踏まえ、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられている」という「ステップ2」の目標に向けて、冷温停止状態の達成に向けて取り組んでいるところです。

原子力災害に関しては、避難区域等の見直しに関する考え方を決定[58]し、一定の条件が整った段階で、避難等の指示を速やかに見直す考え方を整理しました。また、福島県が創設する「原子力被災者・子ども健康基金」への補助[59]を通じて、住民の長期的な健康管理や除染活動を支援しています。

原子力損害に対する賠償については、8月に「原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」を策定[60]しました。また、「原子力損害賠償支援機構法」が成立[61]し、被害者に対して迅速かつ適切な損害賠償等を実現させる支援体制を整備したところです。

 

《エネルギー政策の転換に向けた問題提起》

東日本大震災を踏まえ、エネルギー政策の転換に向けて、様々な取組を行いました。菅総理は、「発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合を2020年代のできるだけ早い時期に少なくとも20%を超える水準とする」という目標をOECDでのスピーチで表明[62]したほか、7月13日の記者会見で"原発に依存しない社会"を目指すべきとの考えを明らかに[63]しました。

こうした発言を踏まえ、政府として「新たなエネルギー・環境戦略のための中間的な整理[64]を行い、現行のエネルギー政策の考え方をゼロベースで見直し、新たなベストミックスの実現に向け、原発依存度低減のシナリオの作成や原子力政策の徹底検証などを行うことを決定しました。

また、再生可能エネルギー源を用いて発電された電気について、国が定める一定の期間・価格で電気事業者が買い取ることを義務付ける法案(再生可能エネルギー特措法)を提出し、同法案は、8月26日に成立[65]しました。

 

《既存原発の事故防止策》

今後30年以内にマグニチュード8程度の想定東海地震発生の可能性が高いという特殊事情を考慮し、国民の安心・安全のため、中部電力浜岡原子力発電所の運転停止要請を決断[66]しました。

加えて、欧州のストレステストを参考にした原発の安全評価を導入し、現行法令に基づく原子力安全・保安院による安全性の確認に加えて、原子力安全委員会が関与する形で、新たな手続き・ルールに基づく総合的な安全評価を行うこととする政府方針を決定[67]しました。

また、5月、原発事故の調査・検証を国民の目線に立って開かれた中立的立場から多角的に行う「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会」の設置を閣議決定[68]しました

さらに、原子力安全・保安院の原子力安全規制部門を経済産業省から分離し、環境省の外局として原子力安全庁(仮称)を設置し、その下に原子力安全規制に関する業務を一元化することを閣議決定[69]しました。

 

以上、5回シリーズで、菅政権の仕事の総括を御報告しました。色々な事が新しく始まりましたが、どの仕事も、まだまだ道半ばです。総理官邸は、これからも、ホームページなどを通じて、政策をわかりやすくお伝えしてゆくことに努めてまいります。



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